炭には、どういう種類がありますか。

ご質問

炭には、どういう種類がありますか。

お答え

日本の木炭を大きく分類すると、「白炭」と「黒炭」の二種類に分けられます。
これは、炭焼きのときの温度と、焼き上がってからの火の消し方の差です。
同じ原木を焼いたとしても、温度と消し方の差で、硬度、火持ちなど変わってきます。

一般的に、表面に白い粉がついているものを白炭といいます。
白い粉は、適量の水に灰と土をいれて練った「消粉」と呼ばれる粉です。
真っ赤に加熱された炭を冷却するため、窯から取り出したときに、炭に粉をかけます。

白炭は、約1300度前後で焼いています。
白炭に代表される備長炭は、ウバメガシを原木とする木炭中の最高級品で鋼鉄のような硬さをもち、たたくと、キーン、キーンという音がします。火力が強い上に、火持ちが良いのが特徴です。

また、硫黄成分が少ないので、炭独特の臭いがありません。
高温で蒸されるので、水分が少なく、燃焼性に優れています。
また、温度調節が容易です。

備長炭には、沢山の穴が空いています。(多孔質)
そのため、備長炭の表面積は、炭1gあたりで、約300平方メートルにもなります。
そして、この穴だらけの構造が備長炭パワーの秘密なのです。

黒炭の作り方は、白炭と比べて実にシンプルで、完全に炭化した段階で窯を密開して火を消し、十分に冷却して窯の口を開き、木炭を取り出すだけです。
黒炭は、約600度~800度で焼かれています。
黒炭の特徴としては、やわらかく、火付きが良いということです。